節税効果を売上の増加に置き換えてみる

 ここ数年、企業の積極的な設備投資を後押しする優遇税制が続いている。
最も活用が進んでいると感じるのは「経営力向上計画」である。
この計画認定を受けた一定の条件に該当する中小企業は、対象設備の取得価格の即時償却又は取得価格×10%の税額控除を受けることができる。
 例えば、5,000万円の機械を取得した場合、即時償却ならば5,000万円を一括で経費にできる。現在の実効税率30%で換算すると、その節税効果は約1,500万円である。
 また、税額控除を選択した場合、節税効果は500万円である。

 どちらを選択した方が有利かは、会社の財務内容や銀行取引の状況等を総合的に考慮する必要があるため、一概にはいえない。

 ただ、どちらを選択しても、真水で資金が増加することは間違いない(厳密には「減らない」だが)。税額控除を選択したことで増えた資金500万円を売上の増加で達成するには、どれだけの売上増加が必要になるだろうか?

 仮に会社経費がすべて固定費で、既に売上が損益分岐点を超えている企業であったとしても、税引き後500万円の利益増加を達成するために必要な売上は約715万円である。
 戦略的に設備投資を行い戦略的に申告を行うことで、言葉は悪いが、労せずして売上を積み増すことができるのである。

 まさに情報の価値である。

 1年ではインパクトが小さくとも、これが10年続けば情報を適切にキャッチアップしてきた会社とそうでない会社では財務内容に追いつきがたい差が生まれるのは自明である。
 特に税金に関する情報はダイレクトで財務内容に直結する。

 税制は毎年、更新される。
更新時期は毎年4月だが、前年の12月末には4月以降の大枠が固まってくる。今年もその時期が近づいてきた。
 適切な情報のフォローアップとお客様へのタイムリーな情報提供を心掛けたい。
                                                       【担当:橘 篤】
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