Ⅰ 前提条件の変化と変化への適応

文字色前提条件の変化と変化への適応

 台風が連続して雨もたっぷり降り、だいぶ涼しくなってきました。奄美大島、沖縄で地震、アメリカの大統領選も予断を許さないような状況です。アメリカの9月利上げも先送り、嵐の前の静けさの感がしないでもありません。

空

 経営者の高齢化が急速に進み、事業承継も先の話ではなくなってきていますが元気な経営者はなかなか現実の問題として考えにくいようです。まして後継者の側から切り出すことは難しいと思われます。だが、先送りすれば先送りするほど解決策は限られ、問題は複雑化するケースが多いと思われます。現経営者に力があるからこそまとめられるというスキームもあります。

 相談内容も昔と比べて変わってきています。昭和から平成に変わった頃は、株式を親族や信頼できる取引先に額面で分散し、相続財産としての株式を減らすという対策がありました。その結果、株式が分散し、今では企業統治の面から問題が生じてきています。分散した株主が代替わりし、会社に買い取り請求を求めてきた場合、譲渡制限を付していても譲渡価額を争われると高い時価になるケースが多いようです。また、名義株として分散した株式の株主が代替わり後に真正株主として権利を主張してくると、名義株の確認書等を交わすなどして証拠を残していないと、それを証明することができず、株式を集約してガバナンスを確立することが非常に難しくなってきます。


 昔は通ったことが、今は通用しない。こんなことは多々あります。それを嘆いても始まりません。前提条件が変わり、法制度の運用も変化しているのが現実です。生き延びるためには、変化に適応していくしかありません。

 節税対策に対する課税庁のメッシュも日に日に細かくなっています。課税庁は除斥期間(時効)という強力な武器を持っています。今は問題にされなくとも、相続開始時点の法律、通達、事務運営が変わっていることもあります。世論という風に向かう風見鶏の一面も備えています。事業承継の課題は節税だけではないのです。むしろ総合的にとらえて、当該会社が発展し、創業家の一族が繁栄するようなスキームが望ましいと考えられます。これから、事業承継の考え方と対策について紹介していきますが、これまでの経験から、そのスキームが使える前提条件、使えない前提条件についても併せて検討してみたいと思います。
                               
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